GraphAIハッカソンを開催しました!
GraphAIハッカソンを開催しました!
2025年3月22日・23日の2日間にわたり、GraphAIハッカソンを開催しました。
GraphAIは、LLM/RAG/WebAPI/データ分析/Code generator/Tools/DBなどの複数のAgentを組み合わせて作る、Multi agentsシステムを効率よく構築するためにフレームワークです。
本ハッカソンは、2024年12月頃から始まったオンラインコントリビューションフェスの集大成として位置づけられ、最終成果の発表の場として実施されました。
https://github.com/snakajima/life-is-beautiful
ハッカソンの目的
本ハッカソンは、いくつかのテーマを設けてはいましたが、必ずしもテーマに従う必要はなく、GraphAIそれ自身や、GraphAIを使ったアプリケーション、ツールの開発を推奨していました。
イベントの目的は以下の通りです:
- オープンソースプロジェクト GraphAI の認知拡大
- GraphAIを活用したアプリケーションやツールの開発
- GraphAIそのものの改良・改善
- LLM(大規模言語モデル)を活用したエージェント技術への理解の深化
事前の準備とコミュニティ
参加者はSlackコミュニティに参加し、質問・アイデア・Pull Request(PR)などを通じて活発な意見交換が行われました。
GraphAIは、様々なLLM-Multi-Agentのアプリを開発しながら進化したため、何度も仕様が変わっています。その為、過去に作ったサンプルが動かないケースが有り、参加者のみなさんに、学習を通して修正していただきました。
また、初心者の方を対象にした事前オンライン勉強会も実施し、GraphAIの導入をサポートしました。
ハッカソン当日
ハッカソン当日は多くの参加者が集まりました。
事前のオンライン活動を通じてGraphAIに慣れ親しんでいた参加者は、深い議論や技術的な提案を行い、オフライン参加者からも具体的な質問や改善提案が飛び交いました。
2日間のハッカソンの最後には、16組のチームによる成果発表が行われました。
🎉 受賞作品の紹介
🏆 KawamataさんのContributions
主な貢献内容は以下です。
- GraphAI公式Webサイトの作成
- Visual Studio上でのGraphAIグラフデータのビューワー(Mermaidを使って)
- Agentの作成と既存Agentへの改善提案
- ドキュメント整備
特にWebサイトは、GraphAIで自動生成されたドキュメントの活用や、Zennなど外部からの動的なドキュメント取り込みなど、メンテナンス性まで考慮された設計が高く評価されました。Slackに参加後、怒涛の勢いで様々な成果を上げていく様子は、他の参加者に大きな刺激を与えました。
今後はこのサイトをベースに、日英対応のドキュメント整備を進めていきたいと思います。
🏆 久保さんの DSL 開発
GraphAIはグラフ構造のデータを書くだけでエージェントのワークフローを構築できますが、最初の記述方法の習得や、制御フローが増えた際のデバッグの難しさが課題です。
久保さんはこれを解決するため、関数型言語の特徴を取り入れたDSLを開発しました。
ElixirやHaskellに似た構文で記述でき、特に if/unless などの分岐が多いケースでは、開発効率が大幅に向上します。
🏆 松田さんの LLM 単語帳アプリ
中島さんの「AI単語帳」のアイデアを元に、Firebase + LLM を組み合わせた単語帳アプリを実装。
モチベーションがわかない市販の単語帳はなく、自分が日常的に触れる音声、文章、画像を取り込んで、それを元に単語帳を更新していく、というコンセプトです。音声を書き起こしてそれを取り込んだりと、AIをフル活用した今の時代のアプリのコンセプです。
実装はFlutterでフロントエンド、バックエンドではFirebase + GraphAIを利用しています。Flutterの為、WebとNativeの両方のアプリを提供可能です。
https://github.com/matsutakk/MyDecks/tree/main
さらにそれとは別にGoogle検索と、その検索上位のWebサイトを要約するAgentやGoogle STTを行うAgentも作成しました!!
https://qiita.com/matsutakk/items/0e5de27ed3b950357cb4
https://qiita.com/matsutakk/items/c4a2922282e82a34d1e6
知見をドキュメントとして残す姿勢は、今後の開発者にも非常に参考になります!
🏆 菅原さんのpodcast-tiktok
ポッドキャストの原稿と音声をAIで自動生成し、tiktok風な縦スクロールでコンテンツをサクサク聞けるアプリです。
https://github.com/sugamass/podcast-tiktok
Expo/React nativeとNode.js+Expressサーバで構成され、Nativeアプリ上でコンテンツの作成とviewerの両方を実装済みです。
管理系、ユーザ系ともにわかりやすいUIで、原稿作成はGraphAIを使ってLLM/Toolsを含むワークフローで実行しています。とても良いGraphAIの実装サンプルとなっていました。
🏅 特別賞:サイン本プレゼント!
佐藤さん
カスタマーサポート評価業務に対し、具体的なLLMフローをGraphAIで実装。
大量の評価を非同期を使って処理するためのプロトタイプ。
実用的に作ってありサービスにそのまま使えそうな完成度の高い作品でした!
https://github.com/stmy2020/graphai-chat-quality-check
砂田さん
GraphAIを活用した文章構成システムを構築。1vs1のインタビューに、ユーザが参加するような新しいコンセプトを提案!!
さらに、Grapysへの貢献や提案も多数あり、ハッカソン中も熱心な取り組みが光りました。成果物は実用的で、今後も活用が期待されます!
北爪さん
AI×医療サービスの実務でGraphAIを導入中。
すでにPythonで様々な医療向けAIを開発しているチームがGraphAIをリアルなサービス環境にデプロイされているということで、今後の展開に大きな期待が寄せられています!
アフターイベントとまとめ
表彰後は交流会を開催し、GraphAIやAI技術について活発な議論が繰り広げられました。
2日間のオフラインハッカソンと、数ヶ月にわたるオンラインでの貢献期間は、非常に充実した時間となりました。
参加者からのフィードバックも非常に参考になり、どの貢献も素晴らしいものでした。惜しくも受賞を逃した作品も、決して引けを取らない素晴らしい内容です。
バグ修正や機能追加のPRも大歓迎ですので、ぜひ今後も継続してコントリビュートいただけたら嬉しいです!
今後もGraphAIを通じて、仕事や趣味のプロジェクトに役立ててもらえたら幸いです。
ご参加いただいた皆さん、本当にありがとうございました!
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