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28件の記事

「バズ」に支配される時代に ― メディアの“信頼”をどう見極めるか

「バズ」に支配される時代に ― メディアの“信頼”をどう見極めるか

2025年11月9日

■ 動画メディアは「新しい顔をした旧い仕組み」 YouTube・TikTok をはじめとする動画メディアは、派手で新しい媒体として語られがちだ。しかし、その構造は驚くほど古典的である。 収益源は「広告」か「課金」――結局はオールドメディアと同じ 地平に立っている。 尖った表現や過激な主張が目を引く一方で、彼らが実際に配信しているものはあくまで 大衆向けのコンテンツ。 本質的な正しさよりも、 “

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人事権こそが権力か?

人事権こそが権力か?

2025年11月8日

 AI 時代、ビジョンとチームこそが社会を動かす  「権力と人事権」の関係を扱った問題は、度々、大学入試の歴史問題で問われる内容です。高校生がそのロジックを自然と理解できるほど、日本社会において“人事=権力”という認識は深く浸透している。それは恐ろしいほどに当然視されている。 だが、人事権こそが組織や社会を前進させる原動力なのか――。 ■ 「人事がすべて」だった日本

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AI時代に勝ち残るための仕事術:情報を資産に変える6つの原則

AI時代に勝ち残るための仕事術:情報を資産に変える6つの原則

2025年11月6日

AI技術の進化が加速する今、個人や組織の競争力を決めるのは「情報がどれだけ整理されているか」「機械が利用できる形になっているか」です。 この記事では、AI時代に必須となる仕事術を6つの原則としてまとめました。技術的な内容も含まれますが、非エンジニアの方にもわかるように丁寧に説明していきます。 原則1:議論はチャットで行い、テキストとして残す なぜ会議ではダメなのか? 会議での議論は揮発し

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AIでは大企業よりも小さなチームが有利

AIでは大企業よりも小さなチームが有利

2025年11月6日

はじめに ChatGPT の登場から数年。AIは文章生成だけでなく、リサーチ・設計・企画・資料化・動画・音声・プロトタイプ作成まで担う“実務エンジン”になりました。ここまで来ると、AI革命は「個人や中小企業が便利になる」という話で終わりません。 仕組み化し、サービス化し、無限にスケールできる企業が、丸ごと市場を取りに行ける時代になったということです。 AIは多方向に進化し続ける AI(LL

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トップが「ライフワークバランス」を捨てる宣言をしたり、多くの経営者が996に賛同する件について

トップが「ライフワークバランス」を捨てる宣言をしたり、多くの経営者が996に賛同する件について

2025年11月2日

近年、「996(朝9時〜夜9時、週6日労働)」や「ライフワークバランスなんていらない」という主張が、首相や経営者層の言葉として話題になることがあります。多くの経営層の人から共感の声も聞きます。 しかし、これらの発言を無批判に受け止めるべきではありません。 なぜなら 経営者と従業員は、そもそも立場も責任も役割も違うからです。 ■ 経営層は従業員とは違う存在 経営層は「従業員」ではありません。

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Why “内発的動機” Is All You Need

Why “内発的動機” Is All You Need

2025年10月30日

BootCampでもっとも重要なのは、参加者が「内発的動機」を持っているかどうかです。 内発的動機とは、給料や評価といった外部の報酬に左右されず、個人の内側から湧き上がる興味・関心・やりがい・達成感によって行動が生まれる状態を指します。 スキルや経験は、「内発的動機」があれば後からいくらでも身につけることができます。 一方で、学歴や職歴はあくまで過去の成果にすぎません。 なにかを作りたい、達成

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Singularity Society 第3回 BootCamp 中間発表

Singularity Society 第3回 BootCamp 中間発表

2025年10月28日

シンギュラリティ・ソサエティは「未来の創造者」たちのネットワーク作り・プロトタイプ作成・ビジネス設計・起業の場を提供することを目的としています。 2023年に開始した、内発的動機を持つ主にエンジニアの参加者により、約1年間でアプリケーションやサービスをゼロから立ち上げることを目指す、長期型のインキュベーションプログラムがSingularity Society BootCampです。BootCam

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見えている株価バク上がりのシグナルに気づけ:Google、AWS、そしてGPUの時代

見えている株価バク上がりのシグナルに気づけ:Google、AWS、そしてGPUの時代

2025年10月20日

2000年代前半:Google広告で個人も企業も変わった 2000年代初頭、Google AdSenseの登場で、個人がネット上で数万円の広告収入を得る時代がやってきた。ブロガーや個人サイト運営者は「うっほー!」と喜び、自宅のパソコンで稼げることに熱狂していた。だが一方で、企業はまったく別のスケールで動いていた。 数千万円、時にはAmazonのように億単位の広告費を投じ、トラフィックとブランドを

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AIが「人件費の構造」を変える時代、プログラマー起業家が狙うべき市場

AIが「人件費の構造」を変える時代、プログラマー起業家が狙うべき市場

2025年10月13日

AIが真に置き換えるのは「職業」ではなく、「人件費の構造」である。つまり、人件費の比率が高く、マニュアル化しやすい領域から順にAI化が進む。 この構造変化は、単なる労働代替ではなく、巨大な新産業の再配置だ。プログラマーがスタートアップとして参入するなら、AIによる“人件費再編”を見抜くことが勝負を分ける。 1️⃣ 置き換えられるのは「人件費の比率が高い仕事」 AI導入の動機は単純だ。人件費

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ユーザヒアリングに頼りすぎていませんか?

ユーザヒアリングに頼りすぎていませんか?

2025年9月17日

―「声」を鵜呑みにせず、行動で確かめるという発想 新しいサービスや機能を考えるとき、まず最初に「ユーザヒアリング(ユーザーインタビュー)をやろう」となることが多いと思います。実際、ユーザの声を聞こうとする姿勢はとても大切です。 ただし、ヒアリングに頼りすぎるのは危険です。人は聞かれると「何か答えなくちゃ」と思い、つい本音とは違うことを口にしてしまうからです。今回は、ユーザヒアリングの欠点と限界

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破壊的イノベーションは「異常」から始まる

破壊的イノベーションは「異常」から始まる

2025年9月17日

「まずは顧客にヒアリングしよう」「カスタマージャーニーを描こう」── 新規事業やスタートアップの世界では、いまや常識となったアプローチです。 確かにそれは、既存顧客のニーズをよりよく満たす連続的(持続的)イノベーションにおいては有効です。しかし歴史を振り返ると、本当に世の中を変えたサービスは、顧客に聞いても決して生まれなかったのです。 「欲しいですか?」と聞かれても、誰も欲しいとは言わなかっ

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読書のすすめ──「わかった気」から抜け出すために

読書のすすめ──「わかった気」から抜け出すために

2025年9月13日

「動画で学ぶ時代」と言われるけれど 今は「テキストより動画で学ぶ時代だ」とよく言われます。短く要点を伝える解説動画や、言語化のうまい人によるノウハウ動画が人気です。たしかに見終えた直後は“わかった気”になれるし、最近は本ですら、それらをまとめたダイジェスト的な内容が売れています。 でも──原著を読んでいる人はどれくらいいるでしょうか。 簡略化は、情報量を削る 難しい内容をわかりやすく伝える

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舶来ツール依存から、自分たちのプロダクト創出へ ──「使う」から「つくる」へ、文化を変える決意──

舶来ツール依存から、自分たちのプロダクト創出へ ──「使う」から「つくる」へ、文化を変える決意──

2025年9月13日

序章:Rubyが示した、日本の可能性 Rubyは日本で生まれました。日本でも一部の感度の高い開発者の間ではとても評価が高く、注目されていましたが、爆発的な普及とまではいっていませんでした。 しかし世界で注目を浴びたのは、Ruby on Railsが米国で爆発的に普及してから――海外で成功して逆輸入される形で再発見されたのです。 つまり、日本発の技術はもともと世界に通用する力を持っていたというこ

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MulmoCast Vision - mcpでスライドをつくる

MulmoCast Vision - mcpでスライドをつくる

2025年9月13日

MulmoCast Visionとは MulmoCast Visionは、mcpでスライドを作成するツールです。 簡単なセットアップ すぐにPDF形式のスライドが作成できる 企画書や提案書、分析資料など、ビジネスでよく使うスライドを「指示するだけ」で自動生成 ビジネスシーンで役立つ80種類以上のテンプレートを用意 HTMLベースなので、後から細かい調整が可能

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ベンチャー起業と受託ビジネス

ベンチャー起業と受託ビジネス

2025年9月11日

ベンチャーと受託 ― VCが本来果たすべき役割 以前、VCキャピタリストを名乗るTwitterアカウントが「ベンチャーも受託をやるべきだ」と発言しているのを見かけた。正直、それを読んで違和感を覚えた。なぜなら、本来VCは、受託ビジネスを推奨するどころか、むしろやめさせる立場にあるからだ。 ベンチャーとスモールビジネスの違い ベンチャーとは、まだ存在しない市場やサービスに挑み、急成長を目指す

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オートクチュールか、ユニクロか?日本のIT産業が弱い理由は“オーダーメイド信仰”にある

オートクチュールか、ユニクロか?日本のIT産業が弱い理由は“オーダーメイド信仰”にある

2025年9月10日

ソフトウェア開発の世界は、しばしば「オートクチュール」と「ユニクロ」にたとえることができます。 一着ずつセレブのために仕立てられるオートクチュールのように、顧客の要望を丁寧に聞き取り、ゼロから作り上げるシステム。一方で、既製服として市場に並ぶプレタポルテ(量産品)、大量生産と効率化を極めたファストファッションとしてのユニクロのように標準化された部品を組み合わせ、大量に提供される均一なサービス。あな

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ベンチャー企業で働くということ

ベンチャー企業で働くということ

2025年8月8日

ベンチャー企業で働くというのは、とてもワクワクすることでもあり、同時に大きなチャレンジでもあります。夢やアイデアを形にする会社で、自分の力を試すチャンスでもありますが、そこには「普通の会社」とはちがう特徴があります。 ベンチャー企業ってどんな会社? ベンチャー企業とは、新しいアイデアや技術を使って、世の中に新しい価値を生み出そうとする会社です。まだできたばかりだったり、小さな規模で始まっていた

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非同期コミュニケーションの本質的なコスト:「Σ(delay)」の正体を理解する

非同期コミュニケーションの本質的なコスト:「Σ(delay)」の正体を理解する

2025年7月17日

非同期コミュニケーションは、時間や場所に縛られず、自由なタイミングでやり取りできる便利な手段です。Slack やチャット、メール、PRコメントなど、現代の仕事においては欠かせない存在となっています。 ですが、ここに1つの誤解があります。 「非同期=返信はいつでもいい」ではない。むしろ、非同期だからこそ、 メッセージを見たタイミングで、“すぐに” 返信することが重要です。 なぜなら、非同期

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なぜ僕らが今Raycast日本コミュニティをやるのか?

なぜ僕らが今Raycast日本コミュニティをやるのか?

2025年5月5日

はじめに はじめまして、Raycast日本コミュニティの矢野です。 最近、Singularity Societyのコミュニティパートナーとして認定いただいたご縁で、この記事を書かせていただいています。 なぜ僕たちがRaycast日本コミュニティを立ち上げたのか。 この記事では、その背景にある想いやストーリーをお伝えできればと思います。 僕自身これまで、文学、映画、音楽、ゲームなど、様々な

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なぜ日本にはGitHubが生まれなかったのか?──OSSと資本、そして“職業としての開発者”の未来

なぜ日本にはGitHubが生まれなかったのか?──OSSと資本、そして“職業としての開発者”の未来

2025年4月17日

2008年、米サンフランシスコで生まれたGitHubは、最初はたった3人の開発者による小さな週末プロジェクトだった。しかしそのアイデア──「誰もが自由にコードを共有し、議論し、貢献できる場を作る」──は、オープンソースの精神と見事に共鳴し、瞬く間に世界中のエンジニアに広がった。 収益はゼロ。それでも、彼らは資金を得た。2012年、Andreessen HorowitzはシリーズAとして1億ドルを

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なぜ日本にはGitHubが生まれなかったのか?──OSSと資本、そして“職業としての開発者”の未来

なぜ日本にはGitHubが生まれなかったのか?──OSSと資本、そして“職業としての開発者”の未来

2025年4月17日

2008年、米サンフランシスコで生まれたGitHubは、最初はたった3人の開発者による小さな週末プロジェクトだった。しかしそのアイデア──「誰もが自由にコードを共有し、議論し、貢献できる場を作る」──は、オープンソースの精神と見事に共鳴し、瞬く間に世界中のエンジニアに広がった。 収益はゼロ。それでも、彼らは資金を得た。2012年、Andreessen HorowitzはシリーズAとして1億ドルを

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なぜ契約は「起業家の知性」を問う試金石なのか

なぜ契約は「起業家の知性」を問う試金石なのか

2025年4月14日

――創業時に“友情”で分けた株式が、企業の命運を左右する理由 日本ではビジネスにおける契約を、形式的な手続きや信頼関係の“代用品”と見る傾向がいまだ根強い。しかし、特にスタートアップのように「急成長か撤退か」が問われる環境では、契約の有無が事業の成否を左右することさえある。 契約とは「信頼の欠如」ではなく、「不測の事態」への備えである 契約を交わすという行為は、信頼していないからではない。

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スタートアップと中小企業──「成長か、撤退か」の選択を迫られるベンチャーの本質

スタートアップと中小企業──「成長か、撤退か」の選択を迫られるベンチャーの本質

2025年4月14日

すべての企業が“スタートアップ”を目指すべきではない。成功の定義は、資金調達と成長スピードにより大きく異なる。 国内外で「スタートアップ熱」が高まっている。新たな技術、新たな価値観を背景に、起業の裾野が広がるのは歓迎すべき流れだ。しかし、スタートアップと中小企業の違いを理解せずに語られることも少なくない。とくに、「スタートアップ=ベンチャー=中小企業」という単純な認識は、起業家自身にも、投資家に

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🔬「未来を作るのは俺たちだ」と本気で信じてる人へ。

🔬「未来を作るのは俺たちだ」と本気で信じてる人へ。

2025年4月11日

「誰が人類を進化させてきたのか?」 この問いに、あなたはどう答えるだろうか。 国家を動かす政治家? 莫大な資金を動かす経営者? あるいは歴史を変えた英雄や思想家かもしれない。 もちろん、彼らの役割は大きい。 でも—— 本質的に人類を“次のステージ”に押し上げてきた存在は、別のところにいる。 それは、 科学者と技術者たち。 🔝人類を変えてきたのは「知恵」と「道具」 火を操り、道具を作

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求む。クレイジーなギーク。

求む。クレイジーなギーク。

2025年4月11日

Singularity Societyは、テクノロジーギークによって立ち上げられた組織です。私たちはエンジニアにフォーカスしています。 優れたエンジニアは、新しい技術の本質を見抜き、それを使って未来を描くことができます。その未来は、10年後かもしれませんし、100年先かもしれません。 パーソナルコンピュータが登場したとき、インターネットが普及し始めたとき、ディープラーニングが実用化されたとき、そして生成AIが生まれたとき。 そ

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「火星に行く」と言ったら笑うか?──でも、ビジョンはそれくらいでいい。

「火星に行く」と言ったら笑うか?──でも、ビジョンはそれくらいでいい。

2025年4月10日

私が、「よし、火星に行くロケットをつくるぞ!!」と言い始めたら、あなたはどう思うでしょう?気が狂ったか、冗談だと思うかもしれません。 でも、それをイーロン・マスクが言っているとしたらどうでしょう?なんとなく、できるかも……と感じるのではないでしょうか。 この“できるかも”を生み出すものこそが、ビジョンの力です。 イーロン・マスクの最初のビジネスを知っていますか? 彼の最初の起業は「Zip

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GraphAIとは

GraphAIとは

2024年6月18日

GraphAIは、LLM/RAG/Tools/DBなどの複数のAgentを組み合わせて作る、Multi agentsシステムを効率よく構築するためにフレームワークです。 Multi agentsも数個の単純な組み合わせであればプログラムで記述することは容易です。しかし、複雑な組み合わせて、並列実行やデータの依存関係がある場合、並列で動くMulti agentsを作ることは容易ではありません。 最適

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Async/Await is Not All You Need

Async/Await is Not All You Need

2024年6月17日

async/await パターンは、C#、C++、Dart、Kotlin、Rust、Python、TypeScript/JavaScript、Swift など多くのプログラミング言語の機能となっています。これにより、非同期の非ブロッキング関数を、通常の同期関数に似た形で構造化することができます。 しかし、このパターンは複数の非同期タスクを同時に実行するには適していません。 たとえば、次の Ty

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