2024年、国産クラウドに期待

日経で「デジタル小作人」が特集されています。デジタル化を進めることにより、クラウドのシステム利用料などで海外への支出が増えることを例えた言葉です。

「日本のデジタル赤字が23年、過去最高の5兆6000億円前後になると試算する。すでに原油や液化天然ガス(LNG)などの赤字額3カ月分に相当し、14年の2.6倍だ。」

クラウドのシステム利用料だけに限らず、App Store/Google Playのアプリスト、InstagramやTik TokなどでSNS、最近ではスマホゲームも海外のものが増えて、貿易赤字の原因となってきています。10年くらい前から日本の情報系のTOP層がGoogleやAmazonなどに流れて頭脳の流出が心配されていましたが、今はそれにとどまらずマネーが流出し、貿易赤字の要因となるなど深刻な問題になってきています。

この特集をうけてか、昨年末にガバメントクラウドの指定となった「さくらインターネット」の株価が急騰しています。脱「デジタル小作人」への期待の現れかもしれません。さくらインターネットにはガバメントクラウドに限らず国産クラウドとして、米大手クラウドの代替として使えるようなサービスを提供できるような会社になることを期待しつつ、応援していきたいと思っています。

さくらインターネット以外にも、サーバ運用のノウハウをもったインターネット会社(GMO, Yahoo , 楽天, Xserver など)や、NTT, NEC, 富士通といったIT大手企業も、もっと手軽に使えるパブリッククラウドが提供されていればと思うことがあります。

国産のサーバやクラウドサービスを使おうとすると

ということがしばしばあります。開発者の裾のを増やし、ノウハウやツールを充実させるためにも

あたりはほしいと思います。とくにツールキットやAPI、Cloudformationのような環境構築ツールは統一したものがあると、それぞれのクラウドの特徴に合わせて選択でき、移行する場合にも役に立ちます。障害対策のためなどに、マルチクラウドを利用するケースでも対策コストを減らすことができます。

その上で行政の使うソフトウェアもオープンソースで提供されると、行政の運用コストを下げ、透明化にも繋がっていきます。

中国ではかなり早い段階からAWSを参考にしたUCloud、Alibaba Cloudなどクラウドサービスが有りました。AWSの対抗馬として様々なサービスを提供しています。国産クラウドも、すぐにはAWSに対抗するようなサービス群を揃えるのは難しいかもしれませんが、将来的には代替えできるような様々なサービスが提供されることに期待です。

クラウドに限らずmixiなどの国産SNSの復活もあると嬉しいですね。


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