「火星に行く」と言ったら笑うか?──でも、ビジョンはそれくらいでいい。

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私が、「よし、火星に行くロケットをつくるぞ!!」と言い始めたら、あなたはどう思うでしょう?気が狂ったか、冗談だと思うかもしれません。

でも、それをイーロン・マスクが言っているとしたらどうでしょう?なんとなく、できるかも……と感じるのではないでしょうか。

この“できるかも”を生み出すものこそが、ビジョンの力です。


イーロン・マスクの最初のビジネスを知っていますか?

彼の最初の起業は「Zip2」。オンラインで地図や事業所のディレクトリを提供し、新聞社向けに都市ガイドのソフトウェアを開発していました。この会社は買収され、成功を収めます。

当時から彼は環境問題に関心がありましたが、仮にその時点で「火星に行くロケットをつくる」と言っていたら、間違いなく笑われていたでしょう。

しかし、PayPalを売却し、資金力を得た後は違いました。「突拍子もないことを言っても、もしかしたら……」と思わせる存在になっていたのです。

とはいえ、そこからも平坦な道のりではありませんでした。テスラは彼自身が経営する予定ではなかったのに紆余曲折の末、彼が率いることになり、資金繰りに苦労。SpaceXは何度もロケットを爆発させ、倒産寸前を何年も彷徨っていたのです。


小さく始めていい。でも、ビジョンは“でかく”あれ

あなたが起業した理由は、もしかしたらシンプルなものかもしれません。会社員よりは自由になりたい。もっと稼ぎたい。そんな動機も立派です。でも、ビジネスが成長するにつれて、求められるのは次のステージ。そのとき必要なのが、**「ビジョン」**です。

ビジョンは、自分が進むべき道を言語化し、仲間と共有し、目の前の意思決定に指針を与えるものです。


ビジョンは、組織の羅針盤になる

ビジョンが曖昧で抽象的だと、仲間一人ひとりが違う方向を向き、組織の軸はぶれていきます。でも、ビジョンが明確で大きく、具体的であればあるほど、全員が同じ地平を見て、同じ目的に向かって走ることができます。

「火星に行く」というビジョンであれば、日々の意思決定で「これは火星に近づく一歩か?」と判断できるのです。ビジョンは、目指す未来を照らす灯台です。

大きく、具体的で、価値のあるビジョンを

「火星に行く」「人類を平和にする」「世界中の情報を整理し、誰もが使えるようにする」

──こうしたビジョンには、人を巻き込む力があります。

それがどれだけ無謀に見えても、明確で価値あるビジョンは、人の心を動かし、行動を生み、仲間を引き寄せていく。だからこそ、ビジョンは大きくていい。むしろ、大きくなければならない。

あなたの「火星」は、どこですか?

そして、それを本気で言葉にしてみたことはありますか?

世界を動かす挑戦は、いつもビジョンから始まります。

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