Singularity Society 第1回 BootCamp 中間発表
シンギュラリティ・ソサエティは「新しい技術を利用してより良い世の中を作りたい」と考えている人々のためのコミュニティです。
今まで不定期にハッカソンなどの技術的のイベントを開催してきました。ハッカソンでは、折角できた素晴らしいチームがその後の活動に結びつかないということあり、今回はその問題点を克服するためにハッカソンを拡大し、サービス化、起業化までを見据え、半年間の短期集中でサービスやアプリケーションを立ち上げるSingularity Society BootCampを7月から開催してます。必ずしも起業をゴールとしているのではなく、テクノロジーを活用して新しいものを作りたい!!という人で、手を動かせる人であれば誰でも参加可能です。
6月に急遽募集を開始し、短い募集期間にも関わらず多くの参加者に応募していただきました。7月から主にオンライン上でのブレインストーミングやチーム編成を行いました。国内外から、会社や仲間によるチームの参加や個人の参加があり、多くのアイデア、プロジェクトが議論されました。その後、似たようなアイデアや興味のある参加者がチームとなったり、優秀なエンジニアが複数のプロジェクトに参加するなどし、最終的に18チームが編成されました。
イベントのコンセプトとして、長期に渡るオンラインハッカソンであり、実際に動作するアプリケーションの開発を目的としてます。これを達成するには平日の帰宅後や土日にプロジェクトを進めるために時間を確保する必要があり、強い内発的動機が必要となるため、この時点で4割ほどが離脱しました。参加者同士、チームの垣根を超え、それぞれのバックグラウンドに基づく知見やアイデア、技術的なノウハウをサポートしあい、それぞれのプロジェクトを一歩一歩前へ進めています。
BootCampも3ヶ月が過ぎ、折返し地点となったので、Singularity Society代表の中島聡の来日に合わせて、オフラインで中間発表を行いました。
中間発表にはオンライン含め15チームが参加し、これまでの成果を共有、それぞれのコンセプトと進捗状況を発表しました。この発表は単に進捗を報告するだけでなく、参加者間での知識の共有、アイディアの交換、フィードバックの取得という目的や、BootCamp開催後、初のオフラインでの交流会となりました。
発表ではSingularity Societyの中島さんと、日米の様々な有名IT企業で働く森俊介さん、スティーブジョブズを激怒を経験を持ち、現在は様々なプロダクトの立ち上げをサポートし、プロダクトマーケットフィットが得意な川原英哉さんにメンターとしてお越しいただき、フィードバックを頂きました。
参加いただいたチーム(個人参加の方もいます)に実際に作ったプロダクトを用意いただいて、プレゼン+質疑応答をおこないました。
第1回のBootCampは主にLLM(ChatGPT)を使ったサービスをテーマにしていますが、テーマの技術的な制約はしていません。LLM以外にもWeb3やドローンなどSingularity Societyのテーマと一致するプロジェクトもあります。
参加者とチーム、プロジェクトを簡単に紹介します。
- LLMと音声で会話できるアプリ
- LLMを活用しアプリと連携するおしゃべり猫型ロボット
- ハードの設計から、バックエンド、アプリまで少人数のチームで開発している!!
- LLMを活用したゲーム
- エンジニア経験のないProduct managerがChatGPTに教わりながら制作
- この制作過程が、サービスになるのではないか?というアイデアも。
- 人工衛星やドローンの画像とAIを活用したサービス
- AIを活用した美容系のWebサービス
- AIを活用したEC/広告サービス
- 税金相談のためのAIチャットボット
- AIを活用した翻訳サービス
- Embeddingsを活用した業界特化型のドキュメント検索サービス
- 個人参加者が異なる分野で似たようなアイデアをもっていたので、チームで開発中
- VisionOSを活用したアプリ
- 複数のチーム
- AppleのNDAに触れないように発表するのが大変そう
- 一部、ツールとしてオープンソース化するアイデア
- Ethereumのブロックチェーンを活用した遺産相続支援サービス
- 日本酒を全米で普及させるためのアプリ開発
Slackで絶えず進捗を確認し、サポートをしていたおかげで多くのチームの開発は事前に共有されていましたが、実際に開発中のプロダクトのデモや、ビジョンを聞くことにより、具体的なプロダクトの方向性を共有することが出来ました。
質疑では具体的なアイデアや、より良くするためのアドバイスなど有意義な議論が行われました。メンターから厳しい意見がでることもあり、参加者とメンター、両方の本気度が伝わってくる発表会でした。
Singularity Society BootCampの中間発表を行いました。半年間のBootCampも半分となり、来年3月に予定されている最終発表に向けて、引き続きプロダクトの開発が続きます。
今回の発表でのフィードバックやSlackでのやり取りを通して、プロダクトの改善が進みよりよいプロダクトが完成することが期待されます。