2024年3月9日に開催されたアーバンデータチャレンジ2023ファイナルにて、高知工科大学ともにエントリーした「地方公共交通の運用の効率測定を自動化するMaaS DXサービス」で
- GTFS賞 優秀賞
- ビジネス・プロフェッショナル部門・優秀賞
を受賞しました。
アーバンデータチャレンジ2023は、地方自治体をはじめとする各機関が保有する社会基盤情報の公開・流通・利用の促進に向けた取組として、オープンデータ等を積極的に活用し、地域課題の解決に効果的なアプリケーションや活動等を募集するコンテストです。


高知工科大学、自治体と共に地域交通の課題解決に、テクノロジーを使ってサポートしていきます!!
発表の概要
- タイトル
「地方公共交通の運用の効率測定を自動化するMaaS DXサービス」 - 内容
地方都市では、過疎化や高齢化に伴う乗務員の不足が深刻で、公共交通の維持が困難になっています。自治体が運営するバスを効率的に運用するためには、路線や便、バス停の場所などを再編することが求められていますが、そのためには、バス停ごとの詳細な乗降客数を把握する必要があります。これまでは、専用の人員をバスに同乗させて記録する方法がとられてきましたが、人件費がかかる為、年1回2週間程度が限度であり、効率的な運用の基礎データとしては不十分でした。また、この記録も紙のメモを利用していたため、後で表計算アプリに入力し直す必要がありました。
このような問題を解決するため「乗降客数カウントアプリ」を開発しました。乗務員は、運転席に設置されたスマートフォンで、乗降が発生するたびに、その人数分だけ「+」か「-」のボタンを押すという、とても簡単な操作としました。便名やバス停名や時刻などの記録は、GTFS(General Transit Feed Specification)データを活用し、路線・便・時刻表・バス停名称・バス停の緯度経度のデータを全て自動で取得、乗務員のデータ入力の手間やヒューマンエラーも削減しました。また、運行が終わればすぐに全ての情報デジタル化された状態でクラウドに出力され、自治体の負担も増えません。さらに本アプリは、車両の運行前点検にも対応しており、従来、点検項目が列挙された紙のメモに「○」「×」をつけてきた作業は廃止、スマートフォンへの入力により、クラウドの一覧表に結果が記録される仕様としました。 その結果、簡単、便利、安価にデータの取得と分析が可能になり、路線再編などによる効率化と公共交通の維持に貢献することができます。
発表の詳細
- イベント名
アーバンデータチャレンジ2023 with 土木学会インフラデータチャレンジ2023 - 主催
一般社団法人社会基盤情報流通推進協議会 (AIGID)
公益社団法人土木学会 (JSCE)
東京大学生産技術研究所(IIS)
東京大学空間情報科学研究センター (CSIS)
東京大学デジタル空間社会連携研究機構 (DSS)
アーバンデータチャレンジ実行委員会 (UDC) - 発表題目
「地方公共交通の運用の効率測定を自動化するMaaS DXサービス」 - チーム名
高知工科大学+シンギュラリティ・ソサエティ - 1次審査(書類審査)
応募総数131件中、最終審査へ進出は19件 - 最終審査(口頭発表)
日時:2024年3月9日
場所:東京大学駒場リサーチキャンパス
発表時間:5分間
発表者:重山陽一郎 - 受賞
ビジネス・プロフェッショナル部門 優秀賞
GTFS賞 優秀賞
参考資料
1次審査用説明資料(PDF)
1次審査用動画(YouTube アプリ試用中の様子)