起業のアンチパターン

Yコンビネーターのポール・グレアムが書いた「スタートアップを殺す18の誤り」はスタートアップにとって不変的なチェックリストです。
http://www.aoky.net/articles/paul_graham/startupmistakes.htm

その他にも中島の複数の起業/スタートアップ投資から、このリストに追加したいスタートアップの失敗する原因を紹介します。

共同経営者について

共同経営者は慎重に選ぶ必要がある。たまたま近くにいる人・縁がある人を選びがちだが、よく考えて選ぶ必要がある。特にエンジニアにとって、ビジネス側のパートナーは鍵となるので、妥協せずに、時間をかけて選ぶべき。そして、たとえ「この人が良い」と思っても、いきなり大量の株やストックオプションを与えたりせず、少なくとも1年間一緒に働いて、この人ならと思った時に実際の株やストックオプションが渡されるような契約を結ぶべき。長い目で本気でコミットしてくれる人であれば、そんな条件でも受け入れてくれるはず。

製品投入のタイミング

製品やサービスは、時代の流れに対して、早すぎても、遅すぎても受け入れられないので、タイミングを良く考えて作るべき。多少、早すぎることは悪くはないが、その場合、時代が追いつくまで会社を存続させるだけの資金計画が必要なので、そこは慎重にすべき。ベンチャー企業の大半は、資金切れが原因で失敗する。「最後まで立っていたものが勝つ」のがこの世界。

外部資金

VCからの資金調達は、大きな責任が伴うので、覚悟を決めて行うべき。一度、外部から資金を受け入れたら、その資金を有効に使って会社を成長させ、何らかの形のエグジットをさせる責任が、経営陣には生じる。その責任を負うのが嫌であれば、自己資金、もしくは、借金で行うべき。

借入時の個人保証

会社として借金する場合、貸し手が何と言おうと、個人保証は絶対に付けてはいけない。個人保証がなければ貸さない、というところからは借りてはいけない。事業が失敗したら、会社を清算して終わり、になるべき。ベンチャー企業の借金を、倒産後に創業者が返す必要は全くない。株式会社とは、そういうもの。

リードVC

シリーズAで資金を出してくれたVCが、シリーズBでリードインベスターになることはまずないので、そこは覚悟しておくべき。シリーズBは、新しい投資家にリードしてもらい、それにシリーズAの投資家が乗る、というのが正しい形。親のスネと違って、何度もかじることは出来ない。