Claude Code や Codex を並列で走らせると『どれが今こちらを待ってる』か分からなくなる ── 1 画面で監督するコックピット

Claude Code や Codex を並列で走らせると『どれが今こちらを待ってる』か分からなくなる ── 1 画面で監督するコックピット

Claude Code を 2〜3 個並べて走らせるようになると、いいペースが出る。片方が考えている間にもう片方を進められるので、単純に時間が倍になる。

ところが 5〜6 個を超えたあたりから、話が変わってくる。

問題は AI 側にはない。問題は人間の作業記憶にある。ターミナルはどれも同じ見た目で、状態が絵に出ていないので、「今どれが呼んでるか」を頭の中で覚えておくしかない。5〜6 個を超えるとその記憶が破綻する。

これを解くために作ったのが MulmoTerminal というコックピット UI だ。ブラウザで開くグリッド画面で、複数の Claude Code / Codex を並列で監督する。

「見張らずに、呼ばれた側だけ拾う」ための色

コアの発想はシンプルで、セルごとに状態を色で示す

そして、状態が変わったときに通知音が鳴る。

これだけで作業のリズムが変わる。全セルを見張る必要がなくなり、画面のどこかが琥珀色になったときだけ拾えばいい。裏で走らせておいて、自分は別のセルに集中する。琥珀色が来たら顔を上げる。それだけ。

「10 個並列で回せます」みたいな話ではない。同じ 3〜5 個を、記憶に頼らず楽に扱える、というのが本当のありがたみだ。実際に触ったユーザーからも「並列数が増えた」という声より「同じ数を楽に扱えるようになった」という声のほうが圧倒的に多い。

コックピット・ロスター ── 全員の進捗を 1 行ずつ

1 体に拡大して集中しつつ、横に全セッションの 1 行サマリーを出す表示もある。ロスターと呼んでいる。

各行に、そのセッションの:

がテキストで並ぶ。多数を回しているとき、これがあると「今どのプロジェクトがどこまで来てるか」を目で追える。頭の中で覚える必要がない。

スマホ Push で「席を立てる」

もう 1 つ、実際に効くのがスマホ通知だ。

長いタスクを投げてコーヒーを取りに行っても、AI が入力待ちで止まったらスマホのロック画面に通知が飛ぶ。開けばそのセッションのライブ画面が見え、「yes / no / continue」のワンタップで返せる。

これは思ったより体験が変わる。並列で走らせている以上、席に張り付いてる意味は無い。「呼ばれたら来る」で十分。人間側は AI が終わるのを待つのではなく、自分の他の作業に集中しておいて、鳴ったら反応する ── AI ネイティブな働き方はこの向きになる。

git worktree で並列を安全にする

もう 1 つの現実的な問題。同じリポジトリに複数のエージェントを同時に走らせると、当然ながらブランチや作業ツリーが衝突する。

MulmoTerminal は git worktree を各セッションに割り当てて隔離する。1 つのタスクごとに独立した worktree、独立したブランチ。同じ repo でも並列に走らせて安全

さらに、セルの中から差分パネル → コミット → Push → Open PR までワンクリックで飛べる。並列に 5 個走らせて、終わったやつから順に PR を上げていく、みたいな回し方ができる。

GUI パネル ── ターミナルの横に「画面」

これはおまけ的な話だが、エージェントのツール呼び出し(図・フォーム・画像・書類など)は横のパネルにビジュアルで描画される。テキストの print だけでなく、インターフェースを渡してくる。動画やスライドを AI に作らせて、その場で見る、といった使い方もできる。

必須ではないが、Claude / Codex 両対応で動く。あって困る機能ではない。

試し方

前提は Node.js 22.9 以降Claude Code CLI(または Codex)。

npx mulmoterminal@latest

これで http://localhost:34567 にブラウザが開く。インストール不要npx 1 行で起動する。試して合わなければ閉じるだけ。

tmux があれば各セッションは tmux 内で走り、ブラウザを閉じてもサーバを再起動してもセッションが生き続ける(Ctrl+C した瞬間に AI との文脈が消える悲劇もない)。

本質的には、記憶の外に状態を置く仕組み

このツールが解いてるのは、突き詰めると 1 つの問題だけだ。

AI が何個か並行して動いているとき、「今どれが呼んでるか」を人間の頭の中で覚えない

そのために、状態を絵にして、通知音で呼び戻す。スマホでも呼び戻す。1 画面に集約する。作業記憶を使わなくても済むように、外に置く。

これは AI の性能の話ではない。人間の側の限界を、道具でどう補うかの話だ。並列エージェント時代の vibe coding は、そこが勝負になる。

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