AI が作業を終えたあと、どこから確認すればいいか分からない — チェックリストを出させる

AI が作業を終えたあと、どこから確認すればいいか分からない — チェックリストを出させる

「できました」と書いてあります。

2時間ぶんの作業です。git diff を打つと、画面が流れていって止まりません。--stat に切り替えると、触ったファイルが18個ありました。

全部読めば確かめたことになります。読まなければ、次の作業がこの上に積まれます。

どちらにするか決めかねて、とりあえず --stat の画面を眺めていました。

読むか、読まないか

git diff を打つと、何百行か出てきます。全部読めば確かめたことになりますが、それなら自分で書いたほうが早かった、という話になりがちです。

読まずに済ませると、次の作業の土台が怪しくなります。並列で5つ動かしていれば、5つぶん怪しくなります。

中間がありません。「どこを見れば済むのか」は、作業をした側がいちばんよく知っているのに、その情報が渡ってきません。

聞けば答えます

やってみると分かりますが、「どこを確認すればいい?」と打てばちゃんと答えてくれます。3つか4つ挙げてくれますし、理由も書いてくれます。

情報は持っています。渡す経路が、文章しかないだけです。

文章で返ってくると、こちらは1つずつファイルを開いて、見て、戻って、次を開きます。確認したものとしていないものは、頭の中にしかありません。5つ並列で動かしていると、どれをどこまで見たか分からなくなります。

項目として受け取る

MulmoTerminal 10.3.0 に requestCheck という仕組みが入りました。エージェントが使える道具の1つです。

エージェントがこれを呼ぶと、画面にカードが出ます。中身は確認してほしい項目の一覧です。項目ごとにファイルを開けて、見たら OK か NG を付けられます。気になることがあれば、その場に書けます。

送ると、結果が一行にまとめられてターミナルに打ち込まれます。エージェントから見ると、人からの次の発言として届きます。

3 OK / 1 NG — 認証まわりの戻り値が仕様と違う

文章で読んで、頭の中で覚えて、言葉で返す、という往復が、項目と印に置き換わります。

待ちっぱなしを防ぐ

カードを閉じるだけ、という場合もあります。あとで見る、別の作業を先にする、など。

10.4.0 で、閉じたときにもエージェントに伝わるようになりました。

Check "認証の変更" was closed without answers.

これが無いと、結果を待つように言われたエージェントが、永久に待ちます。並列で動かしていると、待っている枠が1つ増えたことに気づきません。答えないことも、1つの返事として渡す必要があります。

見てほしいものを開かせる

同じときに showInPane という道具も入りました。エージェントが、右側のペインに特定のファイルを開かせられます。行を指定することもできます。

「この関数を見てください」と文章で言われると、こちらがファイルを探して、その行まで動きます。開かせられるなら、その手間が消えます。

編集・プレビュー・図・左右分割から、どの見せ方にするかも指定できます。

自分で組む場合

MCP の道具として作れば、同じことができます。エージェントから呼べる道具を定義して、呼ばれたら画面に出す、という作りです。

手間がかかるのは、エージェントと画面を結びつけるところです。並列で動かしていると、どの枠のエージェントが呼んだのかを判別する必要があります。セッションごとに別の宛先を向けて、呼び出しにどのセッションからかを載せる形が要ります。

結果を返す側にも仕掛けが要ります。人が印を付け終わったことを、エージェントの入力として渡さなければなりません。ターミナルに文字を打ち込む形にすると、エージェント側の作りを変えずに済みます。

使ってみる

npx mulmoterminal@latest

枠の中のエージェントに、確認してほしいことを聞く習慣を付けさせると効きます。道具の説明文には、どういうときに呼ぶかと、答えを待たずに先に進んでよいことが書いてあります。

まとめ

AI の作業を確認するときに困るのは、情報が無いことではなく、形が文章しかないことです。

項目として受け取れれば、1つずつ片付けられます。印を付けた結果がそのまま次の指示になれば、確認と指示が別の作業でなくなります。

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