課題:毎朝、同じ 5 つのプロジェクトのボタンが別の位置にある
MulmoTerminal で毎朝 5 体のエージェントを立ち上げます。開くプロジェクトは毎日同じ 5 つで、順番も決まっています。
空きセルを開くと、よく使うフォルダのボタンが並んでいます。そこを押せば、そのディレクトリでエージェントが起動します。
ところがボタンの位置が毎日違います。 昨日 3 番目に押したものが、今朝は 1 番目にいます。
結果、毎回ボタンのラベルを読んでから押します。5 回それをやると、朝の起動だけで 1 分かかります。手が位置を覚えてくれません。
なぜ並びが毎日変わるのか
ボタンは最後に起動した順で並んでいます。昨日の作業順がそのまま今日のボタンの並びになり、今日の作業順が明日のボタンの並びになります。
最後に使ったものが先頭に来るのは、普通は便利な挙動です。1 回しか使わないファイルなら、直近を先頭に出すのは正解。
ただし「毎朝必ず開く 5 つのプロジェクト」のように頻度が高いものについては、位置が固定されているほうが速く開けます。手が覚えてくれるので、ラベルを読まずに押せる。
既定の挙動は「使い捨ての履歴」として最適化されていて、「毎日の作業セット」の用途には合いません。
MulmoTerminal の解決:プロジェクトに順位を 1 行宣言する
プロジェクトのルートに .mulmoterminal.json を置いて、1 行書きます。
{ "orderPriority": 10 }
これだけで、そのプロジェクトのフォルダボタンの位置が固定されます。
小さい順です。負の数も使えるので、0 のすべてのプロジェクトより前に出すこともできます。
詳細
全部に書かなくていい
ここが実用上いちばん効く設計です。
未設定のフォルダは末尾にまとまり、既存の順序を保ちます。 1 つのプロジェクトに書き足しても、他は動きません。
| 書いているか | どこに並ぶか |
|---|---|
orderPriority を宣言したプロジェクト |
宣言した順(小さい順)で上に |
| 未設定のプロジェクト | その後ろに、最後に起動した順のまま |
毎朝開く 5 つにだけ書けば、その 5 つが上に固定され、残りは今まで通りです。もし未設定を 0 扱いにしていたら、1 つ書いた瞬間に他のすべてと順位を争うことになります。「1 つ書いただけで全部の並びが変わった」という事故が起きません。
数字は間を空けて付ける
連番にしないほうがいいです。
10 毎日開くメインのプロジェクト
20 その API 側
30 ドキュメント
40 デザインリポ
50 CI 用の設定リポ
間を空けておくと、「あとでこの 2 つの間に入れたい」ができます。11 と書けば済む。連番だと全部書き直しです。負の数が使えるのも同じ目的で、書き終わったあとに「このすべてより前に出したい」が現れるからです。
グリッドでは条件付き、ボタンでは無条件
この設定は 2 か所で効きますが、効き方が違います。
| 効き方 | |
|---|---|
| 空きセルのフォルダボタン | 常にこの順で並ぶ |
| グリッドのセル配置 | 並び順ボタンを priority モード にしているときだけ |
グリッドの並び順には 3 つのモードがあります。auto(注目度順)、manual(自分で並べる)、priority(宣言した順)。auto か manual にしている限り、orderPriority を宣言していてもグリッドの表示は変わりません。
なぜボタンだけ無条件なのか
これは納得できます。
グリッドの並びは「いまどのセルを見たいか」の話で、状況によって変わります。だからモードで切り替えられるべきもの。
フォルダボタンの並びは「どこを押すか」の話で、変わらないほうがいい。手が覚えるべきものだからです。
引き出しの中身は模様替えしてもよくて、引き出しそのものの位置は動かさない、という区別です。
同じ順位なら、現在の順を保つ
同じ数字を持つプロジェクトは、いまの順を維持します。
もう一つ、順位はディレクトリの属性であってセルの属性ではありません。同じプロジェクトで 3 体のエージェントを開いていても、3 つは隣に並びます。
worktree は +1 される
プロジェクトから切った worktree の orderPriority は、切り出し元のプロジェクトの順位 +1 になります。末尾に落ちるのではなく、本体のすぐ後ろに並びます。
| 順位 | 並び位置 | |
|---|---|---|
| 本体プロジェクト | 10 |
10 の位置 |
| その worktree | 11 |
本体の次 |
これは worktree のセルの色相を少しずつずらすのと同じ発想で、「同じプロジェクトの仲間だ」と分かり、かつ「本体ではない」と分かる状態を作ります。
プロジェクトが順位を宣言しているときだけで、未設定なら worktree も未設定のままです。
反映のタイミング
- AI にファイルを書かせた → すぐ反映(MulmoTerminal は Write/Edit ツールの完了を見ている)
- エディタで手で書いた → タブを再読み込み
使ってみる
MulmoTerminal を立ち上げたら、毎朝開くプロジェクトから書き始めます。
- プロジェクトのルートに
.mulmoterminal.jsonを作る(全体設定~/.mulmoterminal/config.jsonではなく、プロジェクトのほう) { "orderPriority": 10 }と書く- 次に開くプロジェクトに
{ "orderPriority": 20 }と書く - 空きセルを開くと、宣言したプロジェクトが上に、残りは今まで通り下に並ぶ
グリッドの並びも揃えたい場合は、ツールバーの並び順ボタンを押して priority モードにします。押すたびに auto → manual → priority の順で切り替わります。
やめるときは .mulmoterminal.json からその項目を消すか、ファイルごと削除。未設定扱いに戻ります。
書き方の詳細は MulmoTerminal 公式ガイドの設定ページ に載っています。
まとめ
- 空きセルのフォルダボタンは既定で「最後に起動した順」なので、毎日並びが変わって手が位置を覚えられない
orderPriorityを.mulmoterminal.jsonに 1 行書くと順位が固定される- 未設定のフォルダは末尾にまとまり、既存の順序を保つので、毎日開く数個だけに書けば足りる
- 数字は間を空けて付けておくと、あとから割り込ませられる
- フォルダボタンでは無条件に、グリッドでは priority モードのときだけ効く
関連: MulmoTerminal 公式ガイドの orderPriority ページ / MulmoTerminal の git worktree 隔離 / Cursor の代替としての MulmoTerminal

