MulmoTerminal のスマホ通知は 2 種類 — 「止まったとき」だけ切って静かにする仕組み

MulmoTerminal のスマホ通知は 2 種類 — 「止まったとき」だけ切って静かにする仕組み

課題:買い物に出たら 15 分で 8 回スマホが震えた

AI に長めの作業を頼んで、買い物に出ました。15 分くらいで戻る予定です。

スマホが震えます。「このコマンドを実行していいですか。」yes と返します。3 分後、また震えます。「このファイルを消していいですか。」yes。また震えます。また震えます。

スーパーを出るまでに 8 回。

これを 2 回やると、だいたいの人は通知を全部切ります。そして AI が終わったことにも気づかなくなります。帰ってきて画面を見たら、40 分前に終わっていた。

通知を入れた理由は「席を離れても呼び戻してもらう」ことでした。うるさいという理由で丸ごと捨てられると、入れる前と同じ状態に戻ります。病棟のアラームと同じ構造です。鳴りすぎる警報は切られて、本当に重要な一回も聞き流される。

既存のやり方とそのコスト

大元トグルで全部切る

「静かにしたい」の素朴な実装です。設定画面で push 通知を off にする。

買い物中は静かになります。帰ってきたら、画面を見るまで AI が終わったか動いているか分かりません。終わったら教えて が、終わったら教えないに退化します。

通知音だけに頼る

パソコンの通知音は入れておけば、席にいるときは呼ばれるのに気づきます。

ただし、席を離れた瞬間に効かなくなります。パソコンが入っているカバンの中でビープ音が鳴っても、電車の中では聞こえません。音は、席にいる前提の道具です。

Slack や LINE に流し込む

Webhook で Slack に流して、Slack の通知設定で細かく分ける、という選択肢もあります。

実装の手間と、通知経路が二重になる面倒さが乗ります。しかもスマホから返事が返せないので、「気づく」だけになって、スマホ・リモコンの価値まで消えてしまう。

MulmoTerminal の解決:通知は 2 種類で、別々にチェックできる

MulmoTerminal の Web Push が飛ぶ瞬間は 2 種類あります。Settings → Web Push notifications にそれぞれのチェックボックスがあり、片方だけ外せます。

設定 飛ぶタイミング 見た目 頻度
Turn finished エージェントが返答を終え、出力が未読 ✅ <dir> — 返答の冒頭 ターンごとに 1 回
Waiting for you エージェントが質問して止まった — 許可プロンプトや確認 ❓ <dir> — 何を聞かれているか プロンプトごとに 1 回

うるさいのは Waiting for you のほうです。許可を何度も求める長いタスクでは、そのたびに飛びます。1 件ずつは正しい(実際に止まっている)のですが、完了だけ知りたい場合はこれを外して Turn finished だけ残すと、買い物のあいだは静かになります。

8 回のうち本当に急ぐのは 2 回か 3 回でした。残りは「後でまとめて答える」で済む許可です。それを「終わったら 1 回だけ飛ぶ」に変えると、意味が戻ります。

詳細

大元トグルを off にしても、選んだ種類は残る

Notify my devices when a task finishes の大元トグルを off にすると全部止まります。そのとき、選んだ種類の組み合わせ(Turn finished のみ、など)は消えません。

集中したい時間は大元を切って、戻すと前回の組み合わせが生きています。毎回選び直すことになりません。

config.json 的には:

{ "pushEnabled": true, "pushKinds": ["finished"] }

pushKinds: [] は「どの種類も対象外」で、大元 off と同じ静けさですが、選択自体は何も残らない状態になります。pushKinds を書かなければ両方(この設定ができる前に書かれた古い config がこれです)。

将来、種類が増えても勝手に鳴らない

アップデートで通知種類が追加されたとき、チェックを入れるまでは off のままです。

AI の道具は更新が速いので、「更新したら頼んでいない通知が鳴り出した」が一番いやな体験になります。通知については、更新のたびに設定を見直さなくていい作りです。

見ているペインでも飛ぶ(通知音とは逆)

一つ、通知音との判断の違いがあります。

パソコンの通知音は、いま見ているペインでは鳴りません。目の前で終わったものに音で知らせる意味がないからです。

スマホへの Web Push は、見ているペインでも飛びます。こちらはパソコンが手元にない前提の機能なので、逆の判断になっています。除外されるのは、裏で勝手に動いている内部ワーカー(隠しセッション・翻訳ワーカー)だけ。

iPhone はホーム画面に PWA を追加しないと有効化できない

ここでつまずく人が多い場所です。

iOS では、ホーム画面に追加した PWA からしか Web Push を受け取れません。Safari のタブで開いたままでは有効化できません。

  1. Safari で mulmoserver.web.app を開く
  2. 共有ボタン →「ホーム画面に追加」で PWA としてインストール
  3. ホーム画面のアイコンから起動し、パソコン側と同じ Google アカウントでサインイン
  4. 「通知を有効にする」をタップし、通知を許可

3 を飛ばして Safari で有効化を試みると、2 までやっても登録できません。これは iOS の仕様で、アプリ側ではどうにもなりません。

Android の Chrome はブラウザで開いたまま有効化できますが、ホーム画面に追加しておくと起動も通知の受け取りもより安定します。

来ないときの確認順

次の 4 つが全部揃うと届きます。上から潰すのが速い。

  1. パソコン側で RemoteHost 接続中
  2. Notify my devices トグルが on
  3. スマホ側で通知を有効にした端末が 1 台以上登録済み
  4. その瞬間が選んだ種類であること

同じ通知が 2 回届く場合は、スマホに古い登録が残っている可能性があります。mulmoserver 側で登録し直すと解消します。

設定の中にある Google account は、カレンダー連携用の別物です。 通知に使うのは RemoteHost のパネルの Connect のほう。ここでアカウントが分かれていると、通知は飛びません。

使ってみる

既存のインストールがあれば、通知の設定は追加インストールなしに動きます。初めての方は MulmoTerminal 完全ガイド の「使い方 3 ステップ」から。

動作確認の最小シナリオ

パソコン側:

  1. ツールバーの RemoteHost(phonelink アイコン)を開き Connect → Google でサインイン
  2. Settings → Web Push notifications で Notify my devices when a task finishes を on
  3. その下の 2 つのチェックで Waiting for you だけ外す

スマホ側:

  1. mulmoserver.web.app を開き、パソコンと同じ Google アカウントでサインイン
  2. iPhone は先に「ホーム画面に追加」→ ホームのアイコンから起動
  3. 「通知を有効にする」をタップし、通知を許可

確認:

パソコンで AI に長めの作業を頼み、席を離れる。許可プロンプトは静かで、タスクが完了すると 1 回だけ震えれば成功です。

やめるときは、Notify my devices の大元トグルを off にすれば全部止まります。選んだ種類は残るので、戻せば同じ組み合わせが生きています。

まとめ

関連: MulmoTerminal 公式ガイドのスマホ通知ページ / MulmoTerminal のスマホ・リモコン / MulmoTerminal の通知音は 6 種類で選べる / Cursor の代替としての MulmoTerminal

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