ビットコインこそ「究極のDAO」

分かったようでわからない、説明してと言われても上手く説明できる自信がなかったDAOだが…  これからは、「すべての行動がブロックチェーン上で完結する仕組みだよ」と答えて、このnoteを読んで貰うことにしようと思う!


DAO(Decentralized Autonomous Organization)に関して勘違いしている人が多いので少し解説しておきます。普通の会社と違って、「経営陣」に相当する人たちがおらず、経営がスマートコントラクトにより自律的に(自動的に)行われるのがDAOです。

決して、リーダーがいないけど、メンバーたちが協力しながら自律的に動いて、運営して行くグループ、なんかじゃないので、勘違いしないように。

スマートコントラクトが出来ることは、ブロックチェーン上のデータを操ることだけなので、お金の移動、トークンの発行、投票・多数決、さまざまなデータの記録とかは得意だけど、リアルな世界となにかしようとするとどうしても人が絡むので、そこが厄介。

理想的なDAOは、DAOとしてのすべての行動がブロックチェーン上で完結し、それぞれのメンバーが自分の利益を最優先して行動した時に、それがDAO全体にとってプラスになるような設計になっているDAO。

これはまさにゲーム理論の領域。全ての参加者が自分の利益を最大限にしようと行動してもちゃんと動いてしまうビットコインこそ「究極のDAO」と呼ばれるのは、これが理由。

私が常々、Satoshi Nakamotoの発明は、ノーベル経済学賞に値すると主張するのはこれが理由。なので、自律的に永続的に動くDappsを作る場合には、ゲーム理論に基づいてアプリを設計することがとても重要。

ということで、今後はメルマガでもゲーム理論についての解説を増やしますよ、と宣伝文句でこの連投を締めくくらせていただきます。

中島聡 | 週刊 Life is beautiful - メルマガ

おわりに

シンギュラリティ・ソサエティでは、テクノロジーがどのように社会に影響を与えるか、様々な議論をしています。 DAOなどに代表されるブロックチェーンやスマートコントラクトのテクノロジーは、社会や経済の仕組みをコード化し、透明且つ効率に仕組みに刷新する可能性を秘めています。
現在、シンギュラリティ・ソサエティでは、DAOやDeFi、Smart Contractなどの勉強や開発、NounsDAOへのプロポーザルプロジェクトなど、Web3の活動も行っています。今後もこれらに関する記事を発信していきますのでお楽しみに!


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