Nintendo Switch とエクササイズ・バイク

何か新しいものを見たり体験した時に、「これはビジネスになる!」と感じることがたまにありますが、VR-Zone Shinjuku で体験した「ハネチャリ」には、ものすごく強くそれを感じています。

これまでも、ゲームにエクササイズ機能を加えた Wii Fit だとか、ゲーム機能付きのエクササイズ・バイクのようなものも作られて来ましたが、そろそろ本気でここを攻めるべきだと考えていました。人々の運動不足は大きな社会問題だし、従来型のゲームはとても不健康だからです。

その意味では、「ハネチャリ」は、とても鋭いところを突いています。簡単に言えば VR ゴーグル付きのエクササイズ・バイクで、空飛ぶバイクを操縦するのですが、一生懸命にペダルを踏まないと空を飛んでくれない、というところがエクササイズに最適なのです。また、「自転車で空を飛ぶ」という体験がとても新鮮で、「いつまでもここで遊んでいたい」という思いを強く感じました。

そこで考えたのですが、Nintendo Switch につながるエクササイズ・バイクを作ると、そこに大きなビジネスが生まれると思います。それも、安っぽいプラスチックで出来たすぐ壊れてしまうようなバイクではなく、ちゃんと金属で作られた耐久性のあるエクササイズ・バイクです。家庭用のエクササイズバイクだと、しっかりしたものでも200〜300ドルで作れるので、そこに Switch とのインターフェイスを付け加えたものを 300〜350ドルで販売することは十分に可能だと思います。

ちなみに、VR ゴーグルは不要だと思います。本気で汗をかくエクササイズをする際には VR ゴーグルは逆に邪魔で、Switch のディスプレイをハンドルに設置するか、ディスプレイの前に置いたテレビやプロジェクターを使えば十分だと思います。

「ハネチャリ」に付いている加速度や振動を感じさせる仕組みも不要だと思います。値段が高くなるし、壊れやすくなるだけです。大きなテレビ画面を設置するだけで、臨場感は十分に得られると思います。

重要なことは、これを特定のゲーム向けのハードウェアと考えずに、「複数のゲームを開発するためのハードウェア・プラットフォーム」と位置づけ、インターフェイスを開発者に解放して、さまざまなソフトウェアを作ってもらうことです。

ゲームの開発は、必ずしもゼロから作り込む必要はありません。任天堂であれば、ゼルダの伝説「ブレスオブザワイルド」の世界をそのまま持って来て、「ハイラル王国を空飛ぶ自転車で自在に飛び回る」体験を提供すれば、喜ぶファンはたくさんいると思います。


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