カルト・オンライン

写真提供:小平尚典 / 1991年撮影 / VRの父 ジャロン・レニエー

Netflix の Kiss Me First を観ているのですが、とても感傷的で、同じく VR(仮想現実)をテーマにしたソード・アート・オンラインに通じる部分があります。

やはり没入感が強い VR には、単なるエンターテイメントだけではなく、(プレー後の)プレーヤーの心や行動にまで影響を与える可能性が高いのだと思います。

そう考えると、カルト集団を作るには VR は最適のツールかも知れません。

そこで、「カルト・オンライン」というオンライン・ゲームを設計してみました。

ビジネスモデルは単純で、自らが教祖になってカルト集団を作りたい人が、月額1万円の「教祖フィー」を支払って教祖になります。すると、自分が支配できる小さな空間と、超常現象を起こす力が与えられます。自分の姿も自由に変えられるようになります。

教祖になった人は、自分の「教え」を分かりやすい短い文章で表現し、ゲーム内で公開する必要があります。フォーマットは自由で、教団内の「掟」のようなものを定めても結構です。その掟の中には、ゲーム外の(つまり現実空間での)行動規範まで含んでも結構です(例:動物の肉は食べてはいけない、毎朝、朝日に向かってお祈りしなければならない、など)。

一般ユーザーは無料で、自分が気に入った教祖を見つけるまで、仮想世界を冒険をしながら歩き回ります。様々な能力(早く走る、空を飛ぶ、遠くを見る、強い敵を一撃で倒すなど)は、いずれかのカルトの教祖から与えられる必要があるため、教祖の一人に気に入ってもらう必要があります。

そのためには、教祖の話を聞く、教団に人を集める、教団のために労働する、そして、教壇にお布施を払う(ここに隠されたビジネスモデルがあります)などの努力をする必要があります。

お布施を十分に集めると、教祖はそのお金で土地を購入することにより、自分の支配する地域を拡充することが可能です。

カルト同士の戦争を認めると戦争ゲームになってしまいそうなので、そこは微妙なところです。やはりそこは、お互いに信者のリクルート合戦を正々堂々と繰り広げてもらうのが良いと思います。

こんなゲームをちゃんと作れば、結構面白いことが起こり、ユーザーも増えてビジネス的には成功すると思いますが、その中には必ずオームのようなカルトが生まれたり、集団自殺が起こったりするので、社会的に大問題になると思います。

こんなことを書くと、「そんなアイデアを披露すること自体が顰蹙もの」と言われそうですが、Netflix のシリーズを一つ観ただけでこんな妄想が広がってしまうのが、私の日常なのです。

おわりに

シンラボ & シンギュラリティ・ソサエティのスタッフです。こんにちは!今回は、中島さんの記事をお届けしました!妄想をひろげてビジネスモデルまで考えちゃうところが、中島さんらしいですね!私も妄想を良くしますが中島さんのようにビジネスモデルまでは、なかなか妄想を広げられません。妄想からビジネスや社会貢献が実現できたら楽しそうですね!

ソサエティのエンジニアから、面白そうなリンクを教えてもらいました!
VRの歴史が一目で分かるインフォグラフィック

VRの歴史はとても古くからあるのですね。メタバースも話題になっていますし、先人たちの夢が実現する日も近いかもしれません。


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