エンジニア未経験のPMがChatGPTを使って簡単なプログラミングだけでプロダクトを作った話

なぎうなぎ です。

ついにChatGPTで簡単にプログラミングをしてプロダクトを作れる時代に突入しました。

プログラミング未経験者の私が、シンギュラリティ・ソサエティのBootCampに参加し、ChatGPTを活用したことで、30日(すきま時間だけ)で1つのプロダクトを作ることに成功しました。しかもそこそこのクオリティの高いやつです。

このnoteでは、知育AIアプリAiMigo(アイミーゴ) の開発過程からプロダクト開発で得られた成果をまとめています。とくにChatGPTを活用して、開発を進めていきました。

ChatGPTで開発を行う際のポイントなどもまとめていますので、今回の成果が何かのお役に立てられると幸いです。

プロダクトの開発経緯について

これまで私はディレクターやPM業務に就き、スマホモバイルゲーム「ファイナルファンタジー」の開発者として現場を指揮してきました。しかし、エンジニア経験が不足していたことから、大きな障壁を感じる場面を何度も経験しています。

たとえば、業務を行う中で、PMでありながらプロジェクトマネジメント(スクラム、アジャイル、ウォーターフォールなど)の専門技術になると、テックリードに頼らざるを得ない場面や転職時にエンジニア未経験者だったことからPMとして採用検討がされなかったことなどがありました。

これらの経験から完全未経験者ではありませんでしたが、中途半端な状態だったことから、基礎から構造を学習したい思いでいました。

「モンテッソーリ教育×AI」サービス”AiMigo”を開発

私たちが開発を進めたのは、知育AIアプリAiMigo(アイミーゴ)です。
AIと「Amigo(スペイン語で友達)」を組み合わせた造語になります。

幼児が「挨拶をしてみよう」「お片づけをしてみよう」など、知育系のタスクをクリアする度にオリジナルモンスターが成長し、かつ成長に応じてモンスターと自由な会話ができるというプロダクトビジョンを作成しました。

私自身が出産を経験したこと、そして以前からゲーミフィケーション×教育分野に興味があったことにより着想を得ています。

私は「ゲームをすると頭が悪くなる」などゲームに対する世間の誤解に疑問を持っていました。

この2つの経緯からゲームの可能性をもっと広めたいと考え、今回の開発に臨んでいます。

現在の教育市場は、子どもの人口が減少傾向にあり、1人にかける教育費が増加傾向にあることから、AiMigoの認知拡大、普及により子どもの発達力や勉強する力をテクノロジーの力を使って最大化できる可能性を感じています。

知育AIアプリAiMigoの開発工程

ChatGPTを活用しながら、AiMigoの開発がスタートしました。

ディレクター、PMの立場からユーザーストーリーの作成を経験していましたが、今回はChatGPTに任せて、私はプログラミングにリソースを割いていきます。

まずはゼロベースからのスタートだったため、本や学習サイトを利用してPythonとDjangoの基礎を学んでいきました。

「エンジニア=ゼロから物を作る」イメージを持っていましたが、ライブラリなど先人が残したツールを駆使して組み立てる作業があることを知ったのが1番の発見でした。

作りたいものを形にするために、検索やChatGPTからの回答、使える道具を探して最適な形に当てはめる作業工程は、難しくもあり楽しかったです。

Pythonの環境設定からコーディング、バグフィックスなど経験がないので、すべてChatGPTを活用して作成していきました。

最初のベースとなるプログラムもChatGPTに頼りました。作りたいものとMVPは決まっていたので、一番最初にChatGPTに投げかけた質問は「MVPを実現するためのユーザーストーリーを作って」です。

これで私がある程度納得のいくユーザーストーリーを5〜6個作ってくれました。

そして、今後はそのユーザーストーリーを一つひとつ実装していく必要があります。ここで「今から初心者エンジニアとして環境構築を行いたいのでアドバイスちょうだい」といった質問をChatGPTに投げます。
すると、環境構築のステップを教えてくれたので、その通りに環境構築をしました。

そして、実際にユーザーストーリーの実装に入っていくわけですが、「このユーザーストーリーを実装するためにはどうする?」という質問を投げると、抽象的なアドバイスをくれたりします。その場合は、そのアドバイスについてさらに具体的な質問をしていきます。そうするとこんな感じでコーディングすると良いでしょう」というソースコードを渡してくれます。

それを元に実装をひたすら進めていきました。バグは、エラー文言をChatGPTに見せて、「直して」と言ったら、修正点を指摘してくれます。
失敗例としては、ChatGPTは過去の一定時点までの情報しか出てこないことです。

直近の実装作業で使っているライブラリやツールにバージョンアップがあると、ChatGPTの回答がバージョンアップ前の情報であることが多くなってくるので、この場合はChatGPTに頼るのを諦めて、一部の検索で対応しないといけないのが注意点になります。

バグやエラーが発生するたびに、エラーコードを提示して、修正方法を指示してもらいます。

ChatGPTを活用する際の注意点は、最新の情報が出力されるわけではない、ということです。 ChatGPTで出てくる情報と自分が開発で使用しているツールのバージョンが合致していない場合、エラーを起こすことがあります。

最新情報を調べる場合はChatGPTではなく検索で調べる方が無難でした。

開発から得られた気づき

①エンジニア未経験者でもChatGPTで開発が可能

ChatGPTを活用することで、精度の高い開発ができたことに感動を覚えました。一つひとつの工程の精度を高めることができれば、PMFを目指すハードルも下がると実感しています。

②人の手によるチューニングが必要

ChatGPTのAPIを活用して会話させる際には、こちらの投げかけた言葉に対して成立しない言葉が返ってくるケースが発生してしまいます。現段階では、人の手でチューニングを行う必要性を感じました。

③ChatGPTの活用で不要なコードが発生

プロトタイプの開発後は、エンジニアにコードレビュー依頼したところ、コードの半分が不要だったとわかりました。
ChatGPTは各ファイルごとの添削やアドバイスをすることはできますが、全階層のソースコードの整合性までのチェックはできません。
そのため、対応が局所的になってしまったため、重複したファイルが発生することが多く、結果的に不要な重複ソースコードが多数発生してしまいました。

このことから、ChatGPTを活用してアプリ開発を進めるためには、全階層のソースコードの整合性チェックができるAIもあるとより精度の高いアプリ開発が実現すると感じています。

ChatGPTはコード全体の整合性を見るわけではなく、局所的なサポートだったため、今後は全体レビューが必要になります。

今後について

新しいAIプロダクトを作ることで、私たちは次のステップに進みます。
具体的には、

などを考えています。
同じ分野に興味がある方は、ぜひ意見交換をさせてください。

・もっと開発してみたい(Computer Scienceへの興味)

今までディレクターやPM業務を行ってきた中で、自分自身が実装していないことから、より深い議論ができないことに歯痒い思いをした経験が何度もあります。
また、新しいアイデアをプロトタイプに落とし込めずスピード感がでない、実現への可能性が遠ざかってしまう課題もありました。
社会人からコンピューターサイエンスを勉強できる大学や機関などありましたら、ぜひご教授ください。

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株式会社MagicHolicの事業内容
・デジタルコンテンツの企画・開発・販売・販売仲介・輸出入の運営に関する事業
・インターネットおよび携帯電話を用いた音楽・映像・文書等の各種コンテンツサービスの提供および配信事業

〈事業紹介〉

①TikTok特化の縦型ライトゲーム制作チーム×ゲーム実況系インフルエンサー事務所
②あなたの声をスターレベルに変える、次世代の音楽革命プラットフォーム
③中国進出支援事業
④プロダクト開発支援事業

弊社の目指すべき姿、ミッションは、世界中で愛される日本初の革新的なサービスを創出することです。

国際的なアイデアと日本の創造性を融合し、多様なバッググランドを持つ人々と共に新しい価値を生み出し、日本と世界にポジティブな影響を与えること

日本からの革新的サービスが世界中で欠かせない存在となり、日本の創造性と技術力が国際基準と認められること

これらを実現するために、私たちは世界における日本の文化的な立場の強化を目指しています。

代表なぎうなぎの経歴紹介

2011年:立教大学現代心理学部 卒業
    株式会社gumiでインターン→正社員 Game Directorとしてオリジナ   ルタイトル開発・運営

2015年:DeNA Game Designerとしてファイナルファンタジーレコードキーパーの運営

2019年:Pretia TechnologiesでProduct ManagerとしてARを活用したエンタメアプリの責任者

2020年:TikTokのByteDanceゲームブランドNuverseの立ち上げ期にglobal publishing運営を担当し、オリジナルタイトルやMARVELを担当

2021年:個人事業主をスタートさせ、主にエンタメ系のスターアップやdouble jump.tokyoでweb3事業の事業責任者など

2023年:株式会社MagicHolic 設立


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